人工現実感に関する研究紹介

 

 東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科生体機能支援システム学研究室(若松秀俊 教授)では人工現実感に関する様々な種類の研究を行ってきました.

 人工現実感(Virtual Reality)の技術によって構築される世界は,現実を反映するものであり,このためには実在する事象の解析が必須です.リアルに見せるための描画技術が人工現実感の演出に重要な要因であることは否定できませんが,優れた描画技術によって描かれても,想像上の産物はあくまでもアニメーションにすぎず,人工現実とは呼べないでしょう.

 多くの技術的な問題(センサの能力やCPUの演算処理速度)のために単純化して考えることが多々ありますが,人工現実感の研究は本質的には,実在の事象についての研究にほかならず,この点を考慮しない限り,CGを用いたアニメーション技法の研究に過ぎないわけです.

 当研究室では主に「元に戻らない仮想物体の変形」について検討し,中でも「切る」ことに主眼を置いた研究を進めてきました.さらに,それらの研究と並行して,当研究室で古くから進めてきた老人介護の分野にも人工現実感の技術を流用し,成果を得ております.

 以下にまとめたのはそれらの成果の一部です.

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内容の簡単な紹介

研究成果の紹介

当研究室で発表した文献リストです.論文などがPDFファイルとして参照可能です.

ナイフで「切る」

ナイフで仮想物体を切る時の感覚を提示するシステムの紹介です.

ハサミで「切る」

ハサミで仮想物体を切る時の感覚を提示するシステムの紹介です.

ノコギリで「切る」

ノコギリで仮想物体を切る時の感覚を提示するシステムの紹介です.

仮想物体を「作る」

粘弾塑性体モデル(Kelvin-Voigt modelを発展したモデル)で仮想物体を構築します.

破壊することを前提としたことで,様々なシミュレーションを可能としました.

立体視で「作る」

3次元CADを本当の3次元として使用するために,人工現実感の基本的な技術である「両眼視差」による立体視を行います.

人工現実感で「遊ぶ」

痴呆性老人を対象とした,劇場型遊戯システムの紹介です.